ギターにおけるバッハのリュート組曲やチェロ組曲の演奏においては、11弦ギターで臨場感あふれる演奏のイエラン・セルシェルや力強く正確無比な音のマヌエル・バルエコ、洗練されたジョン・ウィリアムスなど、さまざまな名演が残されているが、この演奏は、セゴビアが、スペイン出身ということもあり、やや、というか、かなり情緒にあふれたバッハとなっている。
そのやさしい音色、ときにゆったりと、そしてときにスピード感にあふれる独特の情緒感。
録音が古いということもあり、それがまたセゴビアらしい味でもある。
たぶんもうこういった雰囲気のバッハのギター演奏は現れることがないだろう。